夏になると多くの大学で開催されるオープンキャンパス。
大学が受験生向けにキャンパスを開放し、入試説明会や学部学科説明、模擬授業などを行います。
大学受験を目指す高校生にとっては、大学で学べることや雰囲気をリアルな場で知ることができる、貴重な機会となっております。
今回Studyplusトレンド研究所では、中高生を対象に「大学のオープンキャンパスに関する調査」を実施しました。
参加実態、参加のきっかけとなった媒体などについて、掘り下げました。
オープンキャンパスや、受験生向けのイベントなどを企画されている方は、ぜひご参考にしていただければと思います。
<調査概要>
調査対象 : 全国の「Studyplus」ユーザー(中学生・高校生)
回答者 : 485名
中学生:116名、高校1年生:110名、高校2年生:107名、高校3年生:152名
調査方法 : 学習管理アプリ「Studyplus」上でアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収。
調査時期 : 2023年10月27日〜11月1日
※本調査におけるデータは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
オープンキャンパスの参加校数は、高校2年生から高校3年生にかけてはあまり差がつかず
オープンキャンパスへの参加状況についてです。
学年別に、いままでのオープンキャンパスへの参加校数を尋ねたところ、高校2年生までに複数校のオープンキャンパスに参加する傾向が見えました。
また、高校1年生から高校2年生にかけては参加校数が1校程度伸びている一方で、高校2年生から高校3年生にかけては参加校数の伸びが少ないことがわかりました。
オープンキャンパスにはじめて参加した時期についても聞きました。
半数が高校1年生までに、88%が高校2年生までに参加する結果となっておりました。高校2年生にかけての時期に、オープンキャンパスへの参加が活発化していることが分かりました。
続いて、一番多く参加した大学のオープンキャンパスへの参加状況に関する質問です。
一つの大学のオープンキャンパスに、複数回参加することがあるかを確認しました。
76.8%の生徒は、一つの大学のオープンキャンパスへの最大参加回数は一回
残りの1/4にあたる生徒は、一つの大学のオープンキャンパスに複数回参加したという回答でした。
志望度の高さ、学校の課題などでオープンキャンパスに参加
一つの大学への最大参加回数が一回の生徒、複数回参加した生徒それぞれに、その理由を尋ねました。
一つの大学への最大参加回数が一回の生徒の理由は「受験したい大学」が最も多く、「学校の課題」がそれに続く形でした。
複数回参加した生徒に関しては、志望度の高さがわかる回答内容となっています。
また、オープンキャンパスへの参加回数が「0」の生徒にも、その理由を尋ねました。
大学進学自体の意向、また受験校の意向が未決定、という意見が目立ちました。
立地の影響も大きいほか、高校1・2年生では「まだ早い」という意見も見られました。
志望度の高い大学のオープンキャンパスに参加できた割合は約8割。残り2割が参加できなかった理由は、「定員」「日程」「立地」といった回答が目立つ。
続いて、志望度の高い大学への参加状況を聞きました。
志望大学のオープンキャンパスに参加した割合は約8割でした。
志望度が高いにもかかわらず参加できなかった生徒に、その理由を聞きました。
その理由は、「定員」「日程」「立地」が目立ちました。
一定の受験生が、参加意向があったものの、参加出来ていない現状も見えました。
オープンキャンパスの日程を知った経路は「大学ホームページ」が最多。SNSやweb広告のようなデジタルの経路が、マス広告を上回る傾向も。
オープンキャンパスの認知のきっかけについても聞きました。
最多の経路は「大学ホームページ」。
さらに「SNS」「web広告」といった経路も存在感を示しており、テレビCMや交通広告よりもポイントが高い結果となりました。
受験生へのデジタルの浸透具合が分かります。
最後に、オープンキャンパスに参加した結果の変化についてです。
9割以上の生徒が、オープンキャンパス参加後に志望意欲が上がったと回答しました。
大学のキャンパスを体感することが、非常に重要だということが分かる結果です。
Studyplusトレンド研究所 調査所感
今回は、大学のオープンキャンパスに関する中高生向け調査を実施しました。
まず全体的には、オープンキャンパス参加は高校2年生までがアクティブで、高校2年生から高校3年生にかけては少し落ち着く傾向が見られます。オープンキャンパスに参加した生徒は9割以上が志望意欲が上がったと回答していることもあり、いかに低学年のうちにオープンキャンパスへ誘導できるかが、学生募集広報においては重要となりそうです。
それを踏まえてオープンキャンパスの認知経路を確認した時、最大の経路は大学ホームページ。広告手法の中ではweb広告が最多となっており、SNS経由での認知も2割程度存在します。
高校生が大学進学情報や付随したイベント情報を収集する手段が、デジタル化していることを示唆する結果となっております。
受験勉強が本格化する前の高校1・2年生の段階で、デジタル媒体を通じていかに注目を集めるかが、今後のオープンキャンパス成功の鍵となるかもしれません。
Studyplusトレンド研究所では、学習管理アプリ「Studyplus」のユーザーである若者に向けて、定期的に調査を行っています。
企業・教育機関などで、若者を対象とした共同調査や研究をご希望する方は、問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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