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  • Studyplusトレンド研究所

高校生の7割が投資に興味、将来お金を稼ぐためにしたいことは1位「大企業に就職」2位「副業」 ~2022年に高校で義務化された金融教育の実態、学費・奨学金事情等を調査~




2022年4月より、高等学校では金融教育(お金や資産形成・投資に関する授業)が義務化されました。


昨今では新NISAの登場などで年代を問わず、資産形成・投資といったテーマに対する注目も高まっております。


数年前の高校生と比較しても、今の高校生は “お金” をより身近に感じるような環境に身を置いているのではないかと思いますが、本人たちはどのように感じているのでしょうか?


学校での金融教育の実態に加えて、投資に対する意識、また大学受験にかかる費用など、さまざまな観点で調査を行いました。




 

調査概要

  • 調査対象 : 全国の「Studyplus」ユーザー(高校生)

  • 回答者  : 512名

  • 【属性分類】高校1年生132名、高校2年生163名、高校3年生215名、その他2名

  • 調査方法 : 学習管理アプリ「Studyplus」上でアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収。

  • 調査時期 : 2023年12月5日〜12月7日


※本記事におけるデータは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。


 


金融教育の授業を受けた高校生、「影響を受けた」割合は3割。4割以上は「あまり影響を受けたと感じない」「全く影響を受けていない」と回答。


2022年4月より高等学校で義務化された、金融教育(お金や資産形成・投資に関する授業)の実態をまず調査しました。



本調査においては、回答者の4割が金融教育を受けていると回答しています。


金融教育を受けているユーザーを対象に、具体的な内容を聞いていきました。



どの授業において実施されているか、という問いに対しては、「家庭科」「公共」で多く取り扱われている傾向が見られました。


授業のわかりやすさ・影響度については以下のような結果が得られています。



6割以上の高校生が、先生の授業はわかりやすいと回答しています。



影響度については、3割の生徒に影響があるという結果になりました。

2割はもともと興味関心があったようですが、残りの半数近くは影響を受けていないと回答する結果となりました。


今は授業を受けていないユーザーも含めて、金融教育に対しての印象を聞きました。


「わからない・難しそう」が最多回答となりました。

しかし、それ以降は必要性を感じるような声が続いております。


まだしっかりと理解するのは難しい一方で、お金に対する意識には良い変化が生じているのかもしれません。



最後に、学校から離れて「家庭でお金の使い方や投資について教わる機会」に関する調査項目を紹介します。




家庭でお金の使い方や投資について教わる機会がある高校生は、全体の半数を下回っておりました。

学校のみならず、家庭でもお金に関する知識を得られるような機会が増えると、興味関心もより高まっていくのかもしれません。



 

7割の高校生が投資に興味。将来お金を稼ぐためにしたいことは、1位「大企業に就職」2位「副業」。



続いて、投資に焦点を当てていきます。

まず、興味関心について聞きました。



すでに投資を始めている割合は4.7%ですが、7割が投資に興味があると回答しました。

多くの高校生が興味を持っていることが分かります。


すでに投資をはじめている高校生に、きっかけを聞くと、以下の結果が得られました。



「親(親類)の影響」が最多です。

家庭でお金に関して教わる機会がある割合は半数を下回っておりましたが、ケースによっては親によって強い影響を受けることが分かります。


高校生が投資している具体的な投資商品は、以下の通りでした。



半数が投資信託となっていますが、さまざまな商品が回答されています。



視点を変えて、投資をまだ始めていないユーザーに、投資に対するイメージを聞きました。


投資に興味がある高校生は多いことが分かったものの、「難しい」「ハイリスク」「ギャンブル」といったネガティブなイメージがあることもわかりました。


これらのイメージが変化すると、高校生から投資をはじめる割合も増えてくるのかもしれません。



付随して「お金を稼ぐ」という視点で、将来やりたいことを聞きました。




「大企業に就職したい」が半数の割合の回答を得てトップでしたが、二番目に多かったのが「副業したい」でした。


昨今では副業人口も増えておりますが、多くの高校生の将来的な選択肢としても認識されていることがわかりました。



 

4割が高校1年生までに学費について保護者と相談。半数近くは、奨学金制度を利用予定。


投資に続いて、大学進学に関連したお金の事情についての調査結果です。


まずは保護者との相談状況からです。



相談タイミングについて聞いたところ、全対象では「高校2年生の前半」までに、高校3年生では「高校2年生の後半」までに、半数が学費について保護者と相談していることがわかりました。

特に相談したことがない方も全体の1/4を占めていますが、早期から相談をしている傾向が見られました。


志望校決定への影響については、以下のような結果です。



今回の回答者は、6割が国公立大学を志望したと回答しました。

7割近くが、志望校決定に考慮をしている結果です。


さらに、奨学金制度の利用予定についてです。



半数近くが、奨学金制度を利用する予定があるという回答を得ました。

多くの高校生が検討していることが分かります。


また、学費以外での保護者と相談を行っている事項としては、以下のような項目が上がりました。



進学先の相談が7割以上、次いで「一人暮らし」に関する相談も半数を超える結果となりました。



 

Studyplusトレンド研究所 調査所感


今回は、高等学校で実施されている“金融教育”に着目しつつ、新NISAなどで注目が集まっている資産形成や投資といったテーマに対して高校生が抱くイメージや、大学進学に関連した金銭的な事情を深掘りする調査となりました。


“金融教育”は家庭科や公共といった授業で取り扱われている中で、高校生が一定理解し、その重要性を感じているような結果が得られています。一方、授業を通じて実際の投資・資産形成への興味関心を引き出せているかという観点では、まだ道半ばのようです。


家庭でお金の使い方や投資に関して教わる機会がある高校生は半数未満となっておりますが、すでに投資を始めていると回答した高校生の主なきっかけは、「親の影響」です。

投資に興味を持っている割合は7割となっており、保護者・先生といった高校生にとって身近な大人が、しっかり機会を作って正確に導く必要性を感じます。


大学進学に関わる費用に関しては、中学生や高校1年生などの早い段階から保護者と相談する傾向が見られており、奨学金制度の利用意向も半数程度ありました。大学の学生募集という観点では、進学費用に関する制度やメリットの発信も一つのポイントとなりそうです。


 

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